パナソニック、FCPA違反で310億円支払い合意

2018/4/30、パナソニックと子会社「パナソニックアビオニクス」(PAC)は、米国証券取引委員会(SEC)と司法省(DOJ)との間で、航空機用AVシステムの納入に関するFCPA違反に対して、2億8060万ドル(約310億円)の制裁金を払うことを合意したと報じられました。

5/1、パナソニック本社が発表したプレスリリースは以下の通りです。

当社および当社米国子会社であるパナソニック アビオニクス株式会社(以下、PAC)は、米国証券取引委員会(以下、SEC)および米国司法省(以下、DOJ)と、PACの事業に対する調査に関して合意に至りました。本調査については、2017年2月2日付リリースでお知らせしています。

PACは、DOJおよびSECから、連邦海外腐敗行為防止法およびその他の米国証券関連法に基づき、航空会社との特定の取引およびその取引に関連するエージェントやコンサルタントの起用に関する活動について調査を受けていました。

当社およびPACは、上記の合意に基づき、米国政府に対し合計280,602,830.93米ドルを支払います。なお、今回の制裁金の支払いによる2017年度の連結業績予想への影響は、2017年度第3四半期までに引当て済みのため、重要なものではありません。

PACは、第三者によるコンプライアンスに関するモニタリングを今後2年間受け、その後、さらに1年間、コンプライアンスに関する自主報告をDOJに対して行うことで合意しました。それに加え、当社は、PACの企業風土の改革に向け、幅広いコンプライアンスおよび内部統制の強化を監督します。これらの措置には、PAC経営陣の刷新および第三者のエージェントやコンサルタント起用の削減や管理強化が含まれています。

当社は、この度の事態を真摯に受け止め、グループ内のコンプライアンス意識を高めると共に、グローバルに子会社への監督を強化して参ります。

https://news.panasonic.com/jp/topics/20180501.html

このパナソニックのFCPA違反事案は、かねてより捜査の対象となっていたもので、今回、ようやく決着がついたことになります。日本を代表する名門大企業が関わるFCPA違反事件として、約310億円に達する「罰金」の巨額さと相まって、大きな社会的反響を呼ぶでしょう。しかし、そうであるならば、プレスリリースの内容が通り一遍に過ぎないか、捜査が始まった時期ならいざ知らず、トランプ政権下で「通商の不公正」是正が主要政策となっている現在の状況で適切な情報開示と言えるか、議論を呼びそうです。少なくともこの事件を今回初めて知った人にとっては、これだけでは何がなんだかわからない内容の薄さでありますし、また、かねてから注目してきた人々にとっては、何だか他人事のように読める文面となっていることは否めません。

いずれにしても、このパナソニックFCPA事件は、次回の外国公務員贈賄罪研究会で集中的に検討・議論していきたいと思います。

 

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