ロシア、平昌冬季五輪から排除

2017/12/5、IOC (国際オリンピック委員会)はスイス・ローザンヌで開いた理事会で、ソチ冬季五輪におけるロシアのドーピング組織的不正(systemic manipulation of the anti-doping rules and system)を認定し、ロシアオリンピック委員会(ROC)を資格停止、2018/2の平昌(ピョンチャン)冬季五輪からロシア選手団を排除することを決定しました。

その他、ROCのジューコフ会長のIOC委員資格の停止、スポーツ大臣だったヴィタリー・ムトコ現ロシア副首相の永久追放、調査費用1500万ドル(約17億円)の負担要求も決まりました。

https://www.olympic.org/news/ioc-suspends-russian-noc-and-creates-a-path-for-clean-individual-athletes-to-compete-in-pyeongchang-2018-under-the-olympic-flag

ドーピングに関わっていない選手は個人として、五輪旗の下で参加できるという救済策は用意されていますが、祖国の国歌・国旗の下で競技に臨む道が絶たれた訳で、厳しい処分となりました。

その背景には、バッハIOC会長の言葉にあるように、今回のロシアによるドーピングは「オリンピックとスポーツのインテグリティに対する前代未聞の攻撃(unprecedented attack on the integrity of the Olympic Games and sport)」であり、これを看過したら「オリンピック・スポーツの価値が崩壊してしまう」という、強い危機感があったことがあると考えられます。

今回の処分の根拠となった「Report of the Schmid Commission」は、リオ五輪前のWADA報告書の発展版ともいえるもの。少なくともリオ五輪時に騒がれたドーピング問題は(招致贈賄疑惑と並んで、日本では終わった話題のような扱いになっていましたが)、幕引きになっていた訳ではないということが明らかになりました。

オリンピックにおけるドーピングの問題とキー概念である「インテグリティ」については、一部ですが、昨年のリオ五輪開催時に講談社「現代ビジネス」で書かせて頂きましたので、それをお読みいただければと思います(プレミアム会員限定になっているようなので、これを機に入会してみてください)。

『「オペレーション・アウゲイアス」リオ五輪の水面下で進められる、ドーピング壊滅作戦の実態  「五輪と薬物」通史』

いずれにせよ、大国ロシアを排除する今回のIOC決定は大きな波紋を広げそうです。

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