米系金融機関のSWF接待とFCPA

ブルームバーグは2/4、ゴールドマン・サックス等の金融機関がリビア等の政府系ファンド(SWF)からの投資を獲得するために、SWFの従業員にリベートを支払ったり豪華な物を贈ったりしたとして、外国公務員贈賄罪(FCPA)違反の嫌疑でSECの捜査を受けていると報じています。

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N0G3546JTSFR01.html

日本でも最近、大手商社の厚生年金基金の運用担当幹部が、証券会社から高額接待を受けていたとして収賄罪で逮捕されています。厚生年金保険法121条は「基金の役員及び基金に使用され、その事務に従事する者は、刑法 (明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。」と規定しており、年金基金の従業員(民間人)であっても、賄賂といえるような高額の接待を受けたら、「みなし公務員」として収賄罪に問われてしまいます。
今回のSEC捜査は、金融機関による「運用契約の獲得競争における腐敗」が直接のターゲットのようですが、政府系ファンドの関係者がFCPA上の「外国公務員」と見なされ得るというのが今回の報道のポイントではないでしょうか。

BLOOMBERGscreenshot1

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